ヒルに噛まれたら?ヤマヒルの対処法と対策はこれ!
アクション映画や冒険映画などジャングルの中で
「ん?なんか変・・・ギャーヒルがぁ~!」
なんてシーン観たことないでしょうか?
「うぁ~ヒルッってキモチ悪い~」
( 画像元:wikipedia )
「でも、ここはジャングルじゃないし・・・」
と思っているアウトドア好きの方は気をつけてください。
実は・・・
登山やキャンプ場などの日本の山林や陸地にも
普通にヒル ( ヤマヒル ) がいます。
そこで本日は・・・
ヒルに噛まれたいための予防対策と
噛まれた際の、対処法をお伝えいたします。
その前に・・・吸血性のヒルとは?
ヒルがいるのは多くは淡水に住むが、陸上や海水に住む種類もいます。
かまれてもヒルの唾液に麻酔成分があるため
痛みを感じないまま血を吸われます。
吸血痕からの出血を見て気がつく場合がある。
また、血液の凝固作用を妨げる成分も含まれていて、
1時間程度は血が止まらず、流血が広がりやすいが、
ヒル自体には毒性はないといわれる。
吸血種の主な種類は、チスイビルやヌマビル、ヤマビルなど。
日本にも生息するハナビルのように、体表から吸血するのでなく、
体内に潜り込んで吸血するものもあり、内部蛭症と呼ばれる。
ヤマヒル・・・
全長は約1.5cm、赤褐色で背中に黒い3本のタテジマ、
しゃくとり虫のように移動
特徴
血を吸うと8cm程度まで伸びます。
時期
5月~10月ピーク。山林(渓流近く、雨上がりの山道、湿っぽい場所)
特に雨が降っているときや雨上がりなど湿度の高い時に活発に活動
ヤマビルによる被害が確認されていない地域(2008年)
埼玉県、大阪府、福井県、石川県、青森県、北海道、山口県、北部九州、四国
ヒルは「人間の呼気を感知する」
林の木の上など人が下を歩いていると体温や匂い等を探知するのか?
場合により「雨のように落ちてくる」事も。
(首筋など注意)
多くは「足元」から上がってきます。
シャクトリムシのように体の上の方に上がって行き、
服や靴の裾や袖口などの隙間からもぐりこんで皮膚に到達。
ズボンのすその隙間などからひそかに侵入し、
感触もないまま1時間以上も吸い続けるのです。
なぜなら、血を吸う際には痛みを感じさせない物質や、
血液が固まるのを防ぐ「ヒルジン」という物質を分泌するからです;
そのため、気づかれずに自重の10~20倍もの血液を吸うことができ、
吸われた人は、ヒルジンのせいで出血が止まらなくなります。
通常、傷は数日で治るものの、
1カ月近くかゆみが続く場合もある。
特に梅雨の季節は動きも活発になるので、注意が必要なのです。
ヒルに噛まれないための対策は?
長ズボン・厚手の靴下・長靴(あるいはしっかりした登山靴)を着用
靴下の中にズボンの裾を入れる、靴とズボンの隙間をガムテープを巻く
帽子・長袖・軍手・首筋にタオルを巻く
タオルや靴下にあらかじめ塩をすり込んでおくなどの処置も有効である。
ときどき靴を脱ぎ、山ビルが入りこんでいないかを確認
山ビル専用の忌避剤を衣類にスプレーする
キャンプの際は、テントの周りに専用の殺ヒル剤
(ディート系10%以上)をまく。
※そのほか:靴にメントール系薬剤、アルボーズ石鹸
(工業、トイレ用洗浄石鹸)を塗る。
塩水スプレー竹酢液スプレーを散布する。防御剤などはヒルのいる水場では、
流されてしまう事もあるのでこまめに散布する必要があります。
とはいっても、専用の山ビル除けスプレーもちゃんとあります!
もしヒルに噛まれた際の対処法は?
山ヒルが分泌する物質に毒性はありませんが
ヒルの姿や、出血に「パニック」になるかもしれません。
ですが、躊躇せずにはがして下さい!
蛭の吸い口は釣り針のような返しがあるので
一度食らいつかれると払ったくらいでは落せません。
なるべく自発的にはがれる様に
ライターやたばこの火をヒルに近づける
冷却スプレーでコロリと離れます!
塩や塩水をかける
・・・等の方が歯が残らずにすむでしょう。
傷口は鋭利な刃物で削り取られたような切り口です。
ヒルジンを血と一緒に押し出します。
(水で洗い流すのが理想)
ヒルジンが残っていると5~6時間は血が止まらない事もあります。
ポイズンリムーバーなどをお持ちの人は、
ヒルに噛まれたときにも処置しておくべきです。
傷口に残ったヒルジンを排出できますので、
傷の治りを早めることができます。
救急ばんそう膏を貼る。
患部にかゆみや腫れがある場合は、ステロイド外用剤の
使用が適しています。
かゆみが非常に強く、かき壊してしまい化膿する恐れもあるため、
抗生物質の配合されたタイプのものがよいでしょう。
※はがしたヒルをどうするか?
その場で殺すか、ただちにヒルから逃げましょう。
また、ヒルと遭遇したなら手荷物の中にもいる可能性もあります。
自宅に帰ってからも十分注意して手荷物を整理しましょう。
人の体にまとわりつき、血を吸う不気味な忌み嫌われるヒルですが、
世界の医療業界ではヒルの貢献度は高いのです。
血の凝固を防ぐ力があることから、古来より瀉血などの医療用として利用
漢方では乾燥ヒルの生薬名を水蛭(すいてつ)と呼び滋養強壮に
ヨーロッパでも古くから薬用とされてきた。
血液抗凝固成分であるヒルディンを健康食品として販売。
インドのアーユルヴェーダなどでデキ物などにたからせて血を吸わせる
ヒルの唾液は、膝関節症に効果
外科医療用の無菌のヒルを接合した四肢の端部に大型の無菌化した
ヒルを付けて血を吸わせ、血管の再生を促す治療法がイギリスを
始めとして用いられつつある。(ヒルは数時間毎に交換)
などなど、ヒルもジャングルじゃなく
病院での医療用エリートヒルとして
生まれたら誇らしいでしょうね。
夏のレジャーには十分気をつけてください。
噛まれてからパニックにならないよう予備知識を得る