ウサギの熱中症対策と症状!夏の飼い方【大特集】
日本人の「飼いたいペット」ランキングでは
ハムスター、フェレット、リスなどと並ぶ小動物系で・・・
堂々の3位のウサギ
これらのペットたちは「エキゾチックアニマル」と呼ばれています。
こちらの動画のようにウサギも鳴く・・・
人によく慣れ、けっこう賢くて人気の高い子も多いウサギ。
ただ、病気の治療や飼育法についてまだまだ確立されていない動物もいるのが悩みの種です。
研究費に、それほどお金が回せないんですね・・・
ウサギは温度や湿度の変化に敏感なため、四季にあった世話が必要になります。
特にじめじめした梅雨の季節から夏が大の苦手。
最も健康状態を崩しやすいため、高温多湿への対策が大切なのです。
特に長毛種のアンゴラ種、ジャージーウーリー種のうさぎは注意が必要とのこと。
うさぎの体感温度・湿度は?
ウサギの熱中症の症状の見分け方
夏場の温度管理
嗜好性の高いエサ、水分の多いエサを与えましょう
清潔な飼育環境を維持するには?
暑さ対策グッズ
臭い対策
夏のウサギのお手入れ・・・毛がからむ皮膚病、皮膚の虫
うさぎの体感温度・湿度は?
うさぎは発汗による体温調節ができない動物です。
うさぎは体温調節をするのに呼吸と飲み水、耳からの放熱で行います。
その為、梅雨の高湿にその後の猛暑で気温と湿度が高くなると体温が下がりにくくなり、元気や食欲がなくなったりと温度による体調管理をしっかりしなければいけない動物なのです。
暑いと、こんなに走れなくなります・・・
ウサギの耳には血管が無尽に張り巡らされており、また体毛が薄い箇所でもあります。耳を立てることで、外気が血管を流れている血の温度を下げるのです。
つまりウサギの耳を触ってみて熱ければ、ウサギが暑さに苦しんでいるという証拠。きちんと暑さ対策を施してやりましょう。
温度が29度以上になると、体温管理ができにくくなります。梅雨どきは、湿度80%以上、温度30度以上にもなります。
温度湿度が上がり過ぎるとうまく放熱しきれずに、いわゆる熱中症もおこります。事例としては、真夏の公園での散歩で熱中症になったというケースもあります。
ウサギの熱中症の症状の見分け方
ウサギが熱中症になると次のような動きをとります。
ぐったりと横に寝て顔も床につけたまま。
抱き上げてもグタっとしている。
立ちあがれない。
毛づくろい、うさぎ座りもしない。
目もうつろ。
食事も水もあまり飲まない。
熱中症になった場合の対応は・・・
水で濡らしたタオルで体をふいて体温を下げる
早目にポカリスエットなどの機能性飲料を強制的に飲ませます。
対処がうまくできない、状態の判断ができないなどあれば、すぐ病院電話連絡の上、対処法を聞く。
そして病院にに連れて行ってあげましょう。
病院に行く際や、普段のお出かけの時も小型の冷却材を入れて行きましょう。
夏場の温度管理
室温は20~25℃にキープ
うさぎが快適に過ごせる温度は室温を20~25℃くらいです。家族も一緒に過ごすなら28度設定も可。
留守時で室温が35度近く予想される時は28度の設定温度(風量弱で)湿度を下げるためにドライ運転にしてもOKです。
つまり、28度なら一応セーフのラインということです。
エアコンの風が直接ケージに当たらないようにする。
ケージは大きめのタイプ
冷え過ぎや冷房病対策として、温度計で部屋各箇所を計測し一番涼しく且つ、エアコンの風が直接当たらない場所にケージを置く。
室内の冷房
室温を下げるにはエアコンがいいでしょう。
目安としては最高室温が28度を越すようなら温度設定25度前後、弱でエアコンをかけます。
ただし部屋の作りや向きにより、温度設定を変えたりケージを日陰に移動したり等の対策をします。
また、同時に湿度もコントロールしましょう。毛長種のアメファジなどは湿度温度ともにやや低目に考えたいですね。
カビとアレルギーについての注意
梅雨時期のマンションなどはカビの住みやすい環境だと言われます。
湿度・・・80%以上
温度・・・20~30度
不衛生・・・ほこりや紙やウサギの毛などの有機物がカビの栄養源がある
空気・・・閉めっぱなしで空気の流れが無い、淀んでいる。
・・・がもっともカビがはえやすい環境
家庭のほこり1gには100万個ものカビがいるといわれています。
カビはダニと同様にアレルギーやぜんそくの原因。エアコンは除湿運転で湿度を50%程度にコントロールしましょう。
お出かけ時は自動運転にしておけば湿度が上がったときだけモーターが動きます。
ウサギの毛や皮膚の通気性が悪くなると毛がからみやすくなります。
こういう場合エアコンもしくは扇風機で空気の流れをつくります。
1番弱く首振り状態にしてケージとは反対方向の壁に向け、対流で自然にゆるやかな風がケージに向かうようにひと工夫を。
風向きを固定して直接強くあたるようにはしないでください。またこの時期のウサギの散歩などは短時間、風に当てる程度でいいでしょう。
嗜好性の高いエサ、水分の多いエサを与えましょう
うさぎも夏バテで食欲減退します
いつもより新鮮で水々しく、特に好きな野菜や野草、果物などのエサをいつもより多く与え、食欲減退を防ぎましょう。
気温と体温が高くなるとうさぎもあっさりしたものがほしくなるようです。
キャベツ、サラダ菜、セロリ、パセリ、チンゲン菜などの葉物野菜もいいでしょう。
エサが腐りやすい時期なので食べ残しはすぐに処分を。
エサ入れにはフードかすやおしっこがつきます。そこにカビや雑菌が発生するとウサギがお腹をこわします。
特に食器の洗浄殺菌、食べ残しの処分は毎回必要です。
いつも新鮮な水を与えましょう
必ず朝夕2回、水の交換、またはペット用自動給水機の利用も良いでしょう。
ウサギは水をよく飲む動物なので、うっかり水がなくなってしまうと、生命にかかわることもよくあります。
ウォーターボトルは出る量が限られますので「ウォータボトル+お皿に水」「ウォータボトルに氷を入れる」などこの時期は新鮮で冷たい水を好きなだけ飲める環境をつくるのがベストです。
体内の熱を調節するために飲み水の量が増えることもあります。200cc以上飲むなら大型の400ccのボトルにしてあげましょう。
この時期ボトルやカップの底や肩の部分に黒ずんだ緑色カビが生える事もあります。
水飲み器の洗浄は必ずしましょう。
清潔な飼育環境を維持しましょう
特にこの時期フンなどで湿っぽい床材は厳禁、病気のリスクが高まります。
ケージやスノコを水洗いしたあとは、最も安全なのは、日光消毒です。
日常の掃除はブラシやスクリーパーで行いますが、見えない雑菌は殺菌掃除剤で除去することが必要です。
ペレット、牧草の管理でカビや虫を出さない工夫
ラビットフードは湿度10%程度、牧草は数%程度で乾燥しています。このため逆に湿度に弱く変質しやすいのです。
対策法
保存には密閉容器に移して乾燥剤を使う袋が未開封でも長期間保管することは避ける。
(牧草は日光でも変質するので、緑色で鮮度の良いものをこまめに購入して早目の消費すを)
夏場は牧草の種類を増やすなどして、飽きないようにしてやるのも大事です。
湿気て変質した牧草やフードを食べ下痢をしたり、またケージなどに雑菌が繁殖しやすくなるので除菌を徹底しましょう。
ケージの置き場所
直接日差しがあたる南側は避けてください。
壁から10センチ程度空けてください。
扇風機やエアコンの風が直接あたらないようにしてください。
暑い時間帯は玄関やトイレなどの涼しい場所に移してあげるのもいいでしょう。
うさぎの寝床に牧草を敷くことをおすすめします(吸湿、保温、通気性をやわらげる)
ケージの冷却
ケージまわりを冷却するにはペットクーラー(冷凍剤を使ったもの)がいいでしょう。
市販品ではカバー袋に冷却剤をセットするものが一般的です。
冷感マットなどで体温を下げるのもいいでしょう。
凍らせた2Lの水入りペットボトルにタオルを巻いてケージの上に設置する。
水滴がケージの中に垂れないようにしましょう。
大型のケージだとあまり効果はないのでエアコンの補助として活用しましょう。
また、この他にも大理石やアルミのプレートをケージ内に敷くなどの方法があります。
暑さ対策グッズ
滑る素材なら薄手のゴムなどの滑り止めマットを敷くか、ざらついた素材のモノがオススメです。
手軽さ ◎
効果 ○
真夏の暑い時期の熱のこもった部屋などでは、効果はあまり期待できません
価格 ◎
熱伝導の高いアルミに接触することにより 熱を効率的に奪います。
ウサギがひっくり返したりして、大きな音を 出してしまうことも難点です。
手軽さ ◎
価格 ○ 価格も比較的手ごろ
効果 ○ 真夏の暑い時期にはその効果は限定的
重量があるのでいたずらしにくいのがメリットです。
手軽さ ▲
冷凍庫で冷凍するなどメンテナンスの手間と うさぎが口にしてしまうなどのデメリット
効果 ◎ 冷却材を利用して、体温を下げるタイプなので冷却効果は高い
価格 ◎ 手ごろなお値段です。
ウサギ専用の冷却材も有り、誤って口にしても無害の冷却材を使用している商品もあります。
手軽さ ◎
効果 ◎
クーリングシステムも併用して利用すれば非常に高い冷却効果を得ることができます
価格 ▲
少々高めですが風を直接当てるため 冷却効果はずっと高い
コードをかじれないように設計されており安全性も高いです。
一方モーター利用なので騒音が気になるのがデメリットです。
手軽さ ◎ オールシーズン使える
効果 ○
価格 ▲ かなり高額になってしまうことです。清音設計でとても静かで眠りを妨げることもなく、コードがステンレス製フレキシブルチューブなど安全性にも配慮しています。
上記の夏のクールグッズもありますが、けしてその商品のみで暑さ対策を終わらせず室温、エサや水、ケージの清潔な環境なども十分に気をつける必要もあります。
臭い対策
ウサギはオシッコのアンモニアが空気中にただようことで涙が出やすくなります。
湿度が高いとアンモニアが空気中に拡散しやすくなります。
実はニオうというのは「ニオイの元が微粒子となって鼻のメンマクについて」感じているのです。
これは人にもウサギにもよくない。
涙目、呼吸器疾患などにかかりやすくなりますしまた毛にも臭いがしみつくこともあります。
おしっこを瞬間吸収するには、木の砂においとりやペットシーツを使用し、アンモニアを瞬時に分解する消臭剤などを使うのが有効です。
体についた臭いはシャンプーを。
スノコ式トイレだと排泄物などで足・おしりが汚れず衛生的です。スノコにはワイヤースノコと木のスノコがあります。
トイレの砂はうさぎが口に入れても安全なものを選びましょう。天然ひのきは消臭効果、抗菌効果もあり水洗トイレに流すこともできます。
夏のウサギのお手入れ・・・毛がからむ皮膚病、皮膚の虫
高音多湿期には毛の通気が低下するため虫が発生しやすい時期です。
うさぎは自分で毛をなめて毛づくろいしますが湿度が高くなると毛がくっつき根元がからんでしまいます。
特にどのうさぎもオシリやおなかの毛がからむことが多いです。
湿気でからんで毛を飲みこんで胃に詰りやすくなる。
ひどい抜け毛、ハゲ・・・
湿気で毛がむれて皮膚炎、カビが発生。アレルギーになりやすい。
毛絡み・・・
毛が絡んでオシリ周辺に毛玉ができやすくなる。
ブラッシング時にドライヤーの送風を当てると毛の通気がよくなる。
ソアホック・・・
足裏の毛が絡んでハゲる。ケージ床にうさぎの絨毯などを敷く。
ハッチバーン・・・
シッコの量が増えておしりにくっついてケガはげてしまう。
ブラッシング
長毛も短毛も、スリッカーブラシで空気を含ませ逆毛をたてるようにします。
かゆみとりスプレー→タオルや手のひらで染み込ませる→抜け毛が取れる、皮膚の代謝もよくなります。
シャンプー
ハゲ、抜け毛ができたら植物性の無刺激のシャンプーをします。フケがひどい場合は薬用洗浄剤「ふけくりん」がおすすめです。
カット
長毛の子やひどい毛だまはカットすることが必要です。カットには専用のハサミやバリカンを使用します。うさぎは皮膚がやわらかくのびるため「少しづつカット」をします。
こんな症状なら・・・
毛だまができると皮膚が蒸れて皮膚炎やフケ、ダニ、雑菌が発生しやすくなります。
毛の同じ部分を何度も噛んだりはげしく掻いく掻きくだし出血や赤く炎症をおこす。
刺された部分が赤い点になって腫れる。ダニやノミがついたときは病院さんで殺虫剤を処方して下さい。
外出は短時間で済ませる
特に外気温度が30度をこしたり日差しが強い日のおでかけは注意。日差しがキャリーにはいらないようにする(ハンカチなどでカバー等)
キャリー内に冷却剤をタオルにくるんで入れる(かじられないように工夫)
屋外飼育
ベランダや庭で飼育している場合、暑さ対応はとても大事です。
特に南向きベランダではコンクリートの照り返しで非常に温度が高くなります。床にはすのこなどを敷くようにしましょう。日よけ屋根のあるかくれ場所が必須です。
庭に大きな日陰のある木の下に高足の小屋を設置して飼育しているケースでは比較的夏の対応は問題ないようです。
また、毛の長いアメファジなどは基本的には屋外飼育はすすめられません。
飼主に厳しくが、ウサギには優しい